月別アーカイブ: 2014年3月

橋姫(1・2) 宇治十帖の冒頭 ‐ 古宮おはしけり。

橋姫 しめやかにこころの濡れぬ川霧の立ちまふ家はあはれなるかな(与謝野晶子) さて、宇治十帖です。「ここから新しい話が始まる」と考えるのがいいと思います。前篇からの時の流れと主要登場人物についてしっかり頭に入れておくこと … 続きを読む

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橋姫(3・4) 八の宮の来歴

p172-177 3.春の日、宮と姫君たち、水鳥によせて唱和  〈p88 春のうららかな日ざしに、〉  ①春の日姫君たちに琴を教え、池の水鳥によせて歌を唱和する。   八の宮 うち棄ててつがひさりにし水鳥のかりのこの世に … 続きを読む

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橋姫(5・6) 八の宮宇治へ移る。阿闍梨登場

p177-184 5.宮邸炎上し宇治に移住 阿闍梨に師事する  〈p92 そうこうするうちに、〉  ①かかるほどに、住みたまふ宮焼けにけり   →八の宮邸が京のどこにあったかは不詳  ②宇治に持っていた別荘に移り住む。 … 続きを読む

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橋姫(7・8) 薫、八の宮を法の友として宇治に通う

p184-192 7.阿闍梨、院の使者を案内し八の宮に面会す  〈p97 冷泉院は、「心うたれるような結構なお暮らしぶりを、〉  ①冷泉院が阿闍梨をして八の宮に文を届けさせる。   冷泉院 世をいとふ心は山にかよへども八 … 続きを読む

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橋姫(9・10) 薫、宇治山荘へ。姫たちを垣間見。

p192-200 9.晩秋、薫、八の宮不在の山荘を訪れる  〈p103 秋も終わりの頃になりました。〉  ①K22年9月下旬   八の宮は阿闍梨の寺へ7日間の勤行念仏に出かけて宇治には不在   そうと知らず薫が久しぶりに … 続きを読む

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橋姫(11・12) 薫、大君と対面 弁、昔を語り始める。

p200-210 11.薫、大君と対面、交誼を請うも大君応ぜず  〈p110 姫君たちは、まさかそんなふうに見られてしまっていたとは〉  ①薫に姿まで見られたとは思わない姫たち。でも演奏を聞かれたのを恥ずかしく思う。   … 続きを読む

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橋姫(13・14) 薫、大君と歌を贈答

p210-216 13.薫、弁の昔語りに不審をいだき再会を約す  〈p116 薫の君は、何とも不思議で、〉  ①巫女(かんなぎ)神に仕え、神楽を奏して神慮をなだめ、また、神意を伺い、神おろしを行いなどする人。男を「おかん … 続きを読む

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橋姫(15・16) 薫、匂宮に宇治の姫たちのことをご注進

p216-228 15.薫帰京の後 宇治と文通 匂宮に告げ語る  〈p121 京に帰ってからも、〉  ①舞台は京に移る。帰京した薫。宇治では思わぬことに遭遇した。   思いかけず姫たち(大君・中の君)を垣間見、大君と歌を … 続きを読む

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橋姫(17・18) 薫、弁から出生の秘密を聞く

p228-238 17.薫、弁に対面、柏木の遺書を手渡される  〈p130 さて、その夜明け方、〉  ①明け方になり八の宮は朝の勤行に、絶好の機会、弁を呼びつける。   弁は60才前、老女である。柏木密通は22年前のこと … 続きを読む

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橋姫 代表歌・名場面 & ブログ作成者の総括

橋姫のまとめです。 1.和歌 89.橋姫の心を汲みて高瀬さす棹のしづくに袖ぞ濡れぬる     (薫)    大君に想いを 90.命あらばそれとも見まし人知れぬ岩根にとめし松の生ひすゑ     (柏木)   紙魚・黴、、衝 … 続きを読む

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椎本(1・2) 匂宮、宇治に中宿り

椎本 朝の月涙のごとくましろけれ御寺の鐘の水渡る時(与謝野晶子) さて椎本です。「しゐがもと」、宇治十帖には読みにくいが読めれば雅を感じる巻名が多い。 p12-22 1.匂宮、初瀬詣での帰途、宇治に中宿りする  〈寂聴訳 … 続きを読む

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椎本(3・4) 薫、宇治を訪問 八の宮との最後の対面

p22-32 3.匂宮の執心 八の宮、姫君の将来を案ずる  〈p149 何かと落ち着かなくて、〉  ①宇治で近づいたがそれ以上の進展はなかった匂宮、帰京して文を送り続ける。   いとすきたまへる親王なれば、、、   →匂 … 続きを読む

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椎本(5・6) 八の宮、姫たちに訓戒

p32-39 5.薫、姫君たちと語り内省する 匂宮の懸想  〈p156 薫の君はこちらに、〉  ①八の宮が仏間に去って薫は弁と残った話をする。姫たちも奥にいて言葉を交わす。  ②薫の心内  外ざまにもなりたまはむは、さす … 続きを読む

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椎本(7・8) 八の宮、山寺で薨去

p40-46 7.八の宮、山寺にて病み、薨去する  〈p162 八の宮の念仏三昧の勤行も、〉  ①八の宮、山で勤行中に発病、使者が姉妹に伝言を持参(手紙も書けない)   「、、、さるは、例よりも対面心もとなきを」   → … 続きを読む

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椎本(9・10) 姫たちに対する匂宮と薫

p47-58 9.匂宮の心寄せ 姫君たち心を閉ざす  〈p167 匂宮からも、度々御弔問のお手紙が届きます。〉  ①匂宮も八の宮の死を聞き薫に対抗して姫たちに想いを寄せる。   匂宮 牡鹿鳴く秋の山里いかならむ小萩がつゆ … 続きを読む

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椎本(11・12) 父を亡くした姫たちの悲哀

p58-67 11.薫、弁と対面して、尽きせぬ感慨に沈む  〈p176 それを引き留めるような折でもありませんので、〉  ①大君に代り相手をする弁に対し薫は今の心境を述べる。   →無常観を持って生きてきた中出生の秘密を … 続きを読む

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椎本(13・14) 薫、大君と対面・対談(匂宮のこと自分のこと)

p68-78 13.薫、匂宮の意を伝え、わが恋情をも訴える  〈p185 薫の君は、新年になってからでは、〉  ①新年になると多忙になるとて薫はK23年末また宇治を訪れる。   大君も薫の誠意に応えて几帳越しに対面する。 … 続きを読む

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椎本(15・16) 新年、匂宮と中の君、歌の贈答

p78-82 15.新年、阿闍梨、姫君たちに芹・蕨を贈る  〈p193 新しい年になりますと、〉  ①K24年正月 年かはりぬれば、空のけしきうららかなるに、、   →正月は必ず「空のけしきはうららか」である。  ②阿闍 … 続きを読む

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椎本(17) 薫、またもや姫たちを垣間見

p83-88 17.薫、宇治を訪れ、姫君たちをかいま見る  〈p197 その年、薫の君の御本邸、〉  ①K24年 女三の宮が住んでいた三条宮が焼ける。   →先に八の宮邸が焼けて宇治に移住せざるを得なかった。火事は多かっ … 続きを読む

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椎本 代表歌・名場面 & ブログ作成者の総括

椎本のまとめです。 1.和歌 91.われ亡くて草の庵は荒れぬともこのひとことはかれじとぞ思ふ     (八の宮)   あわれなり、八の宮 92.立ち寄らむ蔭とたのみし椎が本むなしき床になりにけるかな     (薫)    … 続きを読む

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