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「東屋」カテゴリーアーカイブ
東屋(1・2・3) 浮舟の出自 筑波山
東屋 ありし世の霧来て袖を濡らしけりわりなけれども宇治近づけば(与謝野晶子) いよいよ浮舟物語の開始です。総角・早蕨・宿木と重っ苦しい話が続きましたが一気に軽妙で親しみ易い展開になります。 脇役としての登場人物もそれぞれ … 続きを読む
東屋(4・5) 少将、浮舟を連れ子と知って立腹
p18-24 4.少将、浮舟と婚約 介、実の娘に尽す 〈p195 この母君は、大勢の求婚者たちの中で、〉 ①人もあてなり、これよりまさりてことごとしき際の人、はた、かかるあたりを、さいへど、尋ね寄らじ、、 中将の … 続きを読む
東屋(6・7) 少将 変心 仲人の活躍
少将と介を取り持つ仲人の言葉巧みさ。父と婿との心の探り合い、人情の程が正直に描かれる大傑作場面だと思います。 p24-30 6.少将、介との縁組を欲して実の娘を所望す 〈p200 この仲人は追従者の上、性格の悪い男なの … 続きを読む
東屋(8・9) アッパレ、仲人!
昨日に続き仲人が巧みな弁術で介に少将を売り込む。傑作な場面が続きます。 p31-36 8.仲人、少将の人物を大げさに賞賛する 〈p204 どうやらうまくゆきそうだと、〉 ①仲人「、、、人柄はいとやむごとなく、おぼえ心 … 続きを読む
東屋(10・11) 浮舟の縁談、破談に 母の嘆き
p36-43 10.浮舟の結婚の準備 常陸介破断を告げる 〈p208 北の方は、誰にも知らせず、〉 ①よくよく考えてみるとこの段不審なことが多い。 ・何故北の方(中将の君)は介に浮舟の結婚のことを一切言ってなかっ … 続きを読む
東屋(12・13・14) 中将の君、中の君に一筆啓上
p44-50 12.常陸介、実の娘の婚儀の用意に奔走する 〈p213 守は婚礼の支度にそわそわ駆け回って、〉 ①介にとっては予想もしてなかった急な話でテンヤワンヤだったことだろう。 「女房など、こなたにめやすきあ … 続きを読む
東屋(15・16・17) 浮舟、中の君のもとへ(二条院へ)
p50-58 15.中将の君、浮舟を連れて中の君の邸に赴く 〈p218 この姫君の御身内に、〉 ①この御方ざまに、数まへたまふ人のなきを、侮るなめりと思へば、ことにゆるいたまはざりしあたりを、あながちに参らす。 … 続きを読む
東屋(18・19) 中将の君、中の君と語らう
p58-66 18.中将の君、中の君に浮舟の身柄をゆだねる 〈p224 中の君のお前に出て来て、〉 ①中将の君、中の君と対面。浮舟の行末を頼もうとして中の君に会いに来た中将の君としてはここは大事な場面である。 ②中 … 続きを読む
東屋(20・21・22) 薫、浮舟が二条院に居ることを知る
p66-74 20.中の君、憂愁の薫に浮舟を勧める 〈p230 いつものようにたいそう親しみ深く、〉 ①中の君、浮舟のことをほのめかす。 かの人形のたまひ出でて、「いと忍びてこのわたりになん」とほのめかしきこえた … 続きを読む
東屋(23・24) 匂宮、浮舟を見つける
p74-80 23.匂宮帰邸、中将の君の車を見咎める 〈p238 車を引き出す頃、少しあたりが明るくなりました。〉 ①早朝常陸介の所へ帰る中将の君の車を宮中から帰ってきた匂宮が見咎める。 匂宮「何ぞの車ぞ。暗きほ … 続きを読む
東屋(25・26) 浮舟、危機一髪
(丸谷)ここの場面は、小説の場面としては、ひょっとすると「源氏物語」全巻のなかで、いちばん面白いところかもしれません。 (大野)実に鮮やかに書いてある。時間の経過、中心人物の行動、それをめぐる女房の動き、強姦しようとした … 続きを読む
東屋(27・28) 乳母、浮舟を慰める
p88-95 27.乳母、嘆きかつ浮舟を慰め励ます 〈p249 姫君は恐ろしい夢の覚めたような気持ちで、〉 ①浮舟 恐ろしき夢のさめたる心地して、汗におし漬して臥したまへり。 →匂宮が浮舟を抑えつけていたのは推定 … 続きを読む
東屋(29・30) 浮舟、中の君と対面
p95-101 29.浮舟、中の君に対面して慰められる 〈p254 こちらの妹君は、ほんとうに御気分がお悪く〉 ①中の君からの招きに躊躇する浮舟。乳母がチアーアップして参上させる。 乳母「御前にて慰めきこえさせた … 続きを読む
東屋(31・32) 浮舟、三条の隠し処へ移る
p102-107 31.中将の君、事情を知って浮舟を引き取る 〈p259 姫君の乳母は常陸邸から迎えの車をまわしてもらい、〉 ①乳母が事の次第を中将の君に伝えに行く。 中将の君「人もけしからぬさまに言ひ思ふらむ、 … 続きを読む
東屋(33・34) 中将の君、浮舟の将来を思案
p107-112 33.中将の君、左近少将をのぞき見 歌の贈答 〈p264 常陸の守は、婿の少将のもてなしを、〉 ①常陸介邸には左近少将が婿として入っている。常陸介は上にも置かずもてなす。 この人によりかかる紛れ … 続きを読む
東屋(35・36・37) 薫、宇治へ 浮舟の消息を聞く
p112-122 35.浮舟隠れ家で思い沈む 中将の君と贈答 〈p269 三条の仮の住まいの暮しは所在なくて、〉 ①三条の隠れ家にて思い沈む浮舟 旅の宿はつれづれにて、庭の草もいぶせき心地するに、賤しき東国声した … 続きを読む
東屋(38・39) 薫、浮舟と契る
p122-128 38.弁の尼、京に出て浮舟の隠れ家を訪れる 〈p277 薫の君は、弁の尼君とお約束された日の、〉 ①薫は弁の尼に車を遣わし浮舟の三条隠れ家へと連れ出す。 薫「庄の者どもの田舎びたる召し出でつつ、 … 続きを読む
東屋(40・41) 薫、浮舟を宇治へ連れ出す
p128-134 40.翌朝、薫、浮舟を伴って隠れ家を出る 〈p283 秋の夜は間もなく明けたらしく、〉 ①ほどもなう明けぬる心地するに、、 →秋の夜長、薫には短く浮舟には長い夜だったのだろうか。 ②大路近き所 … 続きを読む
東屋(42・43) 浮舟、宇治に到着 薫の思案
p135-138 42.宇治に到着する 浮舟不安な身の上を思う 〈p288 宇治にお着きになって、〉 ①薫「あはれ亡き魂や宿りて見たまふらん、誰によりてかくすずろにまどひ歩くものにもあらなくに」 →大君の魂が宿る … 続きを読む
東屋(44・45) 宇治での浮舟
p139-143 44.薫、琴を調べ、浮舟に教え語らう 〈p291 ここに以前からあった琴や筝の琴を取り出させて、〉 ①ここにありける琴、筝の琴召し出でて、かかること、はた、ましてえせじかしと口惜しければ、、 → … 続きを読む