クールダウンも人物談義を終え、源氏百首・名場面集・青玉和歌集を総括し、宇治~京都への完読記念旅行も完了しました。更に最後の取りまとめをと考えたのですが屋上屋を重ねることにしかならず止めにしました。
→今週末バーレーン一家が一時帰国し正月にかけ民宿のあるじ業が忙しくなることもありまして。。
ここからは「道しるべ」フォローアー各位の謂わば「書き込み掲示板」として本欄を機能させたいと思います。源氏のことに限らず身辺雑記でもなんでも書き込んでください。話題が途切れたらまた次の話題をというように次々続いていけると面白いのじゃないでしょうか。
私の次のブログは百人一首で来年4月開始を考えていますが(本ブログとは別の枠を作ってもらう予定)、それも多分私が一首づつ基調コメントを書いて後はみなさんに掲示板スタイルで自由に書き込んでいただくことを考えています。まあその予行練習みたいになればいいでしょうか。
では、ちょい思いつきの話題を一つ二つ。
①本居宣長は若い時から晩年まで源氏物語をこよなく愛し研究しつづけた。その集大成が「源氏物語玉の小櫛」、その巻頭と巻末にある歌が興味深い
巻頭
そのかみのこゝろたづねてみだれたるすぢときわくる玉のをぐしぞ
→何度も読み返し昔付けた注も間違ってるところを正した。源氏の奥深さ。
巻末
なつかしみ又も来て見むつみのこす春野のすみれけふ暮ぬとも
→何度読んでも読み尽くすことはできない。また読みたくなる、、ということか。
やはり源氏物語は一生読み続けて行きたいと思います。
②源氏物語の凄さは沢山ありましょうが私は「大和ことば」の宝庫という点を挙げたいと思います。古来の「大和ことば」、ほんとうに美しいし大事にしていかねばと思います。青黄の宮さんがまとめてくれた「源氏物語用語集」はそんな「大和ことば」の基本が詰まった貴重なリストです。単語帳感覚で読んでみると物語の場面なども甦ってきます。
あしをそらに(足を空に) あわてて、浮き足立って、心が落着かぬさま
おおとのこもり(大殿籠り) 「寝る」の敬語
ししこらかしつる しそこなう、病気をこじらせる
ものにあたる(物に当る) あわてて惑うさま、とまどいする
この単語帳、折に触れ読み返してみたいと思っています。
今日はどんな話題かしらと思えば何と「道しるべ なんでも書き込み帖」
確かにほとんどのテーマを網羅され書き残したことは見当たらないように思える充実のブログでした。
本当にお疲れになったことでしょう。
しばらく休養されて皆でこの書き込み帖を盛り上げ楽しんでいければいいですね。
京都でも話題になりましたがこのブログが何らかの活字で小冊子にまとめられればこんな嬉しいことはないですね。
どんな形になるのか解りませんが費用のこともあると思いますしその節はまた皆で良い知恵が出せるといいですね。
本居宣長、三重県は偉大な人物を輩出しましたね。
昨年記念館を訪れたことを思い出します。
私も青黄の宮さんの「源氏物語用語集」は便利に辞書感覚で利用させていただきました。
ありがとうございました。
源氏物語で二年間学んだこのテキストは生涯の道しるべとして最後まで大事に残しておきたいと思います。
そして折に触れ思い出しては手にとってページを繰りたいです。
時あたかも年末、第九交響曲が巷に鳴り響いています。
源氏物語54帖を読みながら私の脳裏にはいつも音に満ちていました。
それは筝や琵琶の音であったり時にピアノや様々な弦楽器が協奏しあったり・・・
緩やかにアダージョだったり時に激しく又アレグロだったりと自由自在にBGMのように響いていました。
紫の上の嘆きにヴァイオリンが哀しく悲鳴を上げたり喜びに満ちた歓喜であったりしました。
たえず私を鼓舞しつつ感情を沸き立たせたり鎮めたりの日々を源氏物語は日常に色彩と音を添えてくれました。
誠に感謝に堪えません。
清々爺さん、みなさんありがとう!!
来春の百人一首を楽しみにまたお逢いしましょう。
2年半源氏物語にどっぷり浸かってきました。頭の中は源氏で一杯で何ごとを考えるにも源氏から発想してしまいます。ちょっと源氏から離れて外から源氏を眺めるのも必要かなと考えています。その意味で百人一首はつかず離れず恰好の教材ではないでしょうか。
→多分宣長も源氏から始め途中源氏から離れまた源氏に戻るといった調子だったのでしょう。
源氏物語と音楽ですか、なるほどいいですね。私は第一部はトランペット中心の吹奏楽、第二部・第三部はバイオリン中心の管弦楽みたいに感じていました。音楽好きな人は54帖を表す楽曲を選んでみるなんてのも面白いかもしれませんね。
昨日歌舞伎を観、玉三郎、海老蔵はいつもながらの美しさでうっとりしたのですが、愛之助が素晴らしかったです。全力投球、からだ全体を使っての力演、公演でした。よく怪我もせずに毎日舞台が勤められていると感激しました。歌舞伎的見せ場が多かったです。(源平布引滝 義賢最期)
芝居が終わったあとの友人との会話のなかで、宇治の源氏物語ミュージアムの話がでて、あの場所で源氏物語の講演ができるということは、源氏学者として認められたことになるのだと知りました。共通の恩師が来年一月に講演予定だったのに、癌が転移して入院、手術となり講演を延期せざるをえなくなったようです。ご高齢なのですがなんとか回復されて無事に講演されることを祈っています。
歌舞伎見物、いいですねぇ。愛之助ってあの金融庁のいけ好かない男ですか。先日の配役表にはなかったですが蛍兵部卿宮なんてのはいかがでしょう。
源氏物語ミュージアムは色んな講座などもあり充実しているようですね。有名な先生方を招致して源氏物語の普及宣伝に努めていただきたいと思います。近くなら講座聞きに行きたいですねぇ。
清々爺 しばらくお孫さんと戯れ、また年明け後も休養ください。
とはいえ、爺には百人一首の事前準備がありますね。4月から大変楽しみにしていますので、よろしくお願いします。
1)青玉さんも触れていますが、この源氏ブログは是非活字にしていただきたいと思っています。費用など皆さんと相談が必要でしょうが、是非是非検討ください。必要なお手伝いは何でもいたしますので。
2)皆さんに連絡せず恐縮ですが、今朝6時からNHK第2で、再放送でしたが、
「源氏物語から読み解く平安の都」
講演:倉本 一宏(国際日本文化研究センター教授)
千年の時をこえ、世界最高の文学作品と讃えられる「源氏物語」。不遇な学者の娘として育ちながら、中宮彰子への出仕に至った作者、紫式部の生涯を追いながら「源氏物語」執筆の背景に迫る。物語に描かれる当時の生き生きとした都の情景は、実際に式部の見た風景だったのか。現在も数多く残る紫式部の「遺跡」を訪れた倉本さんが、平安の都を「源氏物語」の視点から解説する。
があり聞きました。
たぶん,青玉さんが完読記念旅行前に聞かれた講座の放送だと思いますが、面白かったです。聞かれた方おられますか。
3)式部さんが歌舞伎を見られて感想書かれていますが、愛之助は評判いいようですね。小生も12月歌舞伎見たいものですが、少々時間なく、パスとなりそうです。歌舞伎が好きのなったのもこのブログに負う所大です。
4)小生の1月からの目標は、源氏で時間が取れず強い関心がありながらあと延ばしにしてきた、”なぜ日本は第二次大戦に突入したのか”を、3月まで本でも読んで研究することです。若干重い課題ですが、なんとか考えてみたいと思っています。
何でも書き込み帖ゆえ、自由に書かせていただきました。
ありがとうございます。
1.倉本先生の文化講演会、毎週録音してるので今日聞きました。青玉さんが聞かれたのと同じでしたね。罪と罰と贖い。初めて声をお聞きしました。軽妙で親しみやすい面白い人ですね。ドンドン露出して大きな声で語ってほしいと思いました。
2.「なぜ日本は第二次世界大戦に突入したのか」、是非考えてみてください。後で教えてください。
→私もこの辺色々読みました。多分考えるのがシンドクなって当たり障りのない平安の世界に逃げたのかもしれません。
皆様その後いかがお過ごしでしようか?
完読旅行を終えて何だか祭りの後のような気抜け状態ではありませんか?
いやいや年末年始の準備でそれどころではないでしょうか?
今日の授業を最後に今年のお稽古事をすべて納めて思いのほか静かな余裕の日々を過ごしております(怠けているだけですが)
いまだ源氏物語の余韻覚めやらずの私です。
二年余りを源氏物語に導かれて振り返ってみればこの物語は華麗なる大絵巻であり、また壮大な一大叙事詩でもあったと思う昨今です。
これを交響曲に例えれば桐壺から藤裏葉迄の第一部が第一楽章。
若菜上から幻迄が第二楽章。
匂兵部卿から竹河迄が第三楽章。
そして宇治十帖が第四楽章に当たるかなと勝手に考えております。
そこでここ一週間ほどは音楽に浸る毎日であらゆる手持ちのCDやテープを聴きまくりました。
物好き高じて54帖を好きな楽曲に重ねようと試みたわけです。
曲想のイメージを物語と重ね合わせて(京都で配役を割り振りしたように)私なりに馴染の楽曲を当てはめてみましたがこれは配役の振りより難解な作業でまだ完成しておりません。
一例を挙げれば
若紫 グリーグ 組曲ペールギュントより「朝」
藤裏葉 ベートーベン交響曲第9番第4楽章(歓喜の歌)
若菜上 ベートーベン交響曲第5番運命第1楽章
若菜下 バッハ トッカータとフーガ
玉蔓 サラサーテ ツィゴイネルワイゼン
浮舟 スペイン民謡 愛のロマンス(禁じられた遊び)等々です。
冒頭の「桐壺」 は何にしようかな?
ベートーベンのロマンスヘ長調もいいしチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番もいいし・・・
ちょっと正気の沙汰じゃないですね。 素人の浅はかなお遊びとお笑いください。
この長大な物語全編にたえず音楽が聴こえてきたことは前にも少し触れました。
清々爺さんも「54帖の楽曲を選ぶのもおもしろいかも」とおっしやっていましたしね。
千年以上も前の物語がなぜか雅楽ではなく西洋の古典音楽が耳に心地よく重なる不思議さ。
まあ気楽に遊んでみます。
そんな訳で正月準備は何もできておりませんが普段と何も変わらない日常の続きです。
宇治十帖のみ原文、寂聴訳、リンボウ訳の読み比べも終えて紫式部日記の入口に立った所です。
年明けから少しずつ始める予定です。
それではみな様、良いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。ご無沙汰ごめんなさい。
1.54帖の楽曲を選ぶ、面白いですよ、是非続けてください。私はクラッシックは殆ど分かりませんので「なるほどそうですねぇ」など分かったようなコメントしかつけられませんが、、、。(まあ配役の時も同じでしたが)
→クラッシックの替りに私の得意な昭和歌謡曲1000曲リストからはどうかなとちょっと考えましたがこれは全く無理、源氏物語と昭和歌謡曲はどうにも繋がらない代物だと感じました。
2.完読記念旅行から戻って源氏から離れ今はプロ野球選手がシーズンを終えてオフのハワイ旅行に行ってるような気分です。締まってた体も心も緩みに緩んでいる感じです。来シーズンの百人一首に向けてのキャンプは正月明けからでしょうかね。本だけは1円の中古が多いですがけっこう買い込みました。
そんな折、先日来中東から娘一家が一時帰国してきており孫の小学5年生が何と「ちはやふる」にはまっているのです。まだ100首完全に覚えてはいないのですが、カルタやると私なぞ相手にならない。「爺はどう並べるの?」と言うので「そりゃあ番号順さ」って言うと「そんなの聞いたことない、私は一字決まりはこっち二字はここ、大山札は囲いやすいようにこっち、、、」。相手方の札もざっと見渡して頭に入れてしまう、、いやあ参ってしまいます。
→「何でやりはじめたの?」と聞くと「カッコいいから、面白いから」とのこと。まあそう言うことなんでしょうね。札を払う仕草も中々のものです。
競技カルタの世界は百人一首鑑賞とは違った世界でしょうが、遊びを通りこして競技として普及しているということはこれも百人一首の裾野・影響力に他ならないのだろうと思いました。何より古典や和歌など全く知らない10才の少女がマンガを通じて一年足らずで百人一首を憶え、百人一首をブログでやろうとしている爺と勝負している(それも百人一首通を自認する爺を寄せ付けない)のが不思議でなりません。
それではどうぞ良いお年を。来年も良い年になりますように。
明けましておめでとうございます。
皆様それぞれに佳いお年を迎えられたことと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
清々爺さん、お孫さんとのかるた談義、楽しそうですね。
こういった話題を孫世代と共有できるのはとてもいいことだと思います。
私も昨夜二男の家に招待されトランプと百人一首持参で出かけました。
お年玉と夕食の後、皆でトランプの七並べをやりましたが成長と共になかなかの策士ぶりを発揮する孫たちです。
そのあと坊主めくりで大賑わい。締めはカルタ取りです。
長男次男も仲間入り、彼たちは小学生の頃毎年正月明けには学校行事でかるた会があったので一応ルールは理解している様子。
並べ方、取り方を孫に説明し先ずは私が読み手。読み方は難しいですね。
小学生に解るようにどうやって読むか?
先ずは絵札通りの正しい読み方、次に下の句をもう一度繰り返す時は取り札の仮名通りに読んでみる、最後にもう一度正しく読む。旧かなづかいがまだ理解できません。
式部さんのようにはなかなか巧く読めません。
読む方もたどたどしいのですから困りものです。
こんな調子で久しぶりに百人一首を皆で楽しんだお正月でした。
もう少し鍛えれば物になるかもしれませんが今時の子はゲームの魅力には勝てないようです。
10歳のお孫さんは相当の達人になれそうですね。
この年代は何でも覚え盛りですもの、どんどん成長でき楽しみですね。
誠に頼もしいお嬢さんです。
ありがとうございます。
嵐が過ぎ後片付けもやっと終わりさあ日常に復帰と思った途端風邪を引きましてここ二三日臥せっています。幼子が成長している分こちとらは年老いているということでしょう。無理はできませんね。
楽しい賑やかなお正月だったようでよかったですね。一日一句のコメントでは年末年始色々おありだったようですが、青玉さんの元気ぶりからすれば万事大丈夫、ちゃんと治まっていくことでしょう。
どうぞ本年もよろしくお願いいたします。今年の年頭の辞はまた改めて書かせてもらいます。本日はこれにて失礼します。
爺、こんにちは。遥歌です。
4月からの百人一首ブログとても楽しみにしてます。
4月から私の知らない百人一首のことをどんどん教えてくださいね!爺も競技カルタ頑張ってね!
コメントありがとう!
遥歌、いい名前だね。気に入りました。百人一首は勉強すればするほど色んなことが分かるのでいいと思います。是非お母さんといっしょに勉強してください。ブログもお楽しみに。
では、一つ。
百人一首で春の歌(春を詠んだ歌)は次の6首です。是非これは得意札にしてください。
9.花の色はうつりにけりないたづらに、、、
15.君がため春の野に出でて若菜つむ、、、
33.久方の光のどけき春の日に、、、
35.人はいさ心もしらずふるさとは、、、
61.いにしへの奈良の都の八重桜、、、
73.高砂の尾の上の桜咲きにけり、、、
因みに夏の歌は4首です。
2.春過ぎて夏来にけらし白妙の、、、(春が入ってるけど夏の歌)
36.夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを、、、
81.ほととぎす鳴きつる方を眺むれば、、、
98.風そよぐ楢の小川の夕ぐれは、、、
じゃあね。。
ありがとう。
9.15.33.2.81は、知ってます。
そのうち9.15.33は得意札です。
35.73.36.98はまだ覚えてません。
もっと、100こ覚えられるように頑張ります。
はい、頑張ってください。
61番も得意札じゃないの?
61は得意札ではありません。
取りにくいけど歌は好きです。
初めまして。フォローアーに数えて頂ける人間ではないのですが、「源氏物語、原文」で検索していて貴ブログを拝見し、様々な側面から熟読なさったことに感服致しました。
小生はもっぱら和文の柔らかな流れに惹かれて、『方丈記』『更級日記』『蜻蛉日記』の順に注釈を頼りに読み、更に和文を読みたければ次は『源氏』らしい… という感じで40前後に『朝日古典全書』版で読み始めました。
その後紆余曲折30年の末に、渋谷栄一氏のサイト「源氏物語の世界」に掲載の本文をベースに、改行・句読点・「 」の付け方などを岩波『新 日本古典文学体系』版に合わせたテキストを、iPad用に作成しました。注釈を示す一,二,三,…も「 」右肩の人物名も無く、和文だけが目に入る形で読めるテキストで、拙ブログからダウンロードできるようになっております:
「iPad に『源氏物語』: 純粋に原文のみ縦書き表示」
http://sksrg.blog82.fc2.com/blog-entry-82.html
我田引水の誹りを免れないとは存じながら、ご参考までに紹介申し上げます。
拙ブログへのコメントありがとうございます。
ブログ読ませていただきました。段落タイトルも注釈番号も会話主の補いもない源氏物語原文(勿論漢字を交えた現代活字によるものにせよ)とても新鮮に感じました。私のテキストなど書き込みと線引きで真っ黒、どこに原文があるのか、、なんて状況ですので。折見て読み返すとき参考にさせていただければと思います。
源氏物語は定家を始め偉い先生方の読み解きのお蔭で分かり易くなっているのは間違いないでしょうが(貴ブログでもおっしゃってる通り)登場人物に勝手に名前をつけたり段落にタイトルをつけたり、、、大分手垢がついているのは否めないと思います。真っ新な原文を虚心に読む、きっと心地よいことでしょう。
大変好意的に受け止めて下さって恐縮に存じます。
私もこのテキストで、何とか小説のように読み進もうとしているところです。もちろん時々は注釈本で意味を確認しながらです。
また前半33帖の内のいわゆる「紫上系」(a系)を、通して読む経験をして頂けるのが楽しみです。