青玉さんには2年に亘り巻末で締めの和歌を詠んでいただきました。「青玉源氏物語和歌集」54首が勢揃い、お見事というしかありません。源氏物語全文をキチンと読むだけでも大変なのに巻毎にまとめあげて感想・想いを歌に詠み込む、正に平成の与謝野晶子じゃないでしょうか。このブログの誇りです。改めて深く敬意を表すとともに感謝申し上げます。(歌を詠むにあたってのご自身の注釈読みますとご苦労の程がひしひし分かります)
和歌集54首の中から私の好きな歌をピックアップさせていただきました。どんな切り口にしようかと考えたのですがやはり物語上重要な女君が詠まれた歌としました。
【「青玉源氏物語和歌集」は右欄にアップされてますのでご覧ください】
①紫の上
常処女あはれ無常の華と散る儚き露の消ゆるがごとく(御法)
→やはり紫の上を偲ぶこの歌が一番だと思います。「常処女」と詠んだ裏話も披露いただきコメント欄も賑わいました。紫の上、、つくづく哀れな女性でした。でも大好き、紫の上あっての源氏物語だと思っています。
②藤壷
紫の魂のゆくへぞ何処にや雲のかなたに逝きたまふなり(薄雲)
→そして藤壷。紫のゆかり、これは源氏物語の本流でありはずすことはできません。まだ若くしての藤壷の死、源氏は心の支えを失った喪失感に襲われたのだと思います。よくぞ詠んでいただきました。
③明石の君
大堰里待つは哀しき秋の風奏でる琴の侘しかりける(松風)
→澪標の「みをつくし浪路さすらふわが思、、、」とどちらにしようか迷いましたが、ハッチーさんも絶賛している松風の歌にしました。明石の君は本当に賢い女性でした。
④六条御息所
みやこ草おもかげ抱き五十鈴川哀れはるけき恋のみちかな(賢木)
→今思い返しても六条御息所のインパクトはすごいと思います。配役決めるにもこの人から入るのがいいのかもしれません。源氏物語にはなくてはならない人であります。それに五十鈴川を詠んでいただいたのですから外すわけにはまいりません。
⑤浮舟
むせび泣く宇治の流れに身をゆだねあはれ浮舟病葉のごと(浮舟)
→この歌は最高です。浮舟、よかったですねぇ。源氏物語は宇治十帖があって浮舟が登場しあんな終わり方をする、、、。読者は自ずとその意味する所を考えざるをえない。そこがよかったのだと思います。
以上ベスト5(歌の良し悪しではありません、私の好きなという観点からです)に加え、更に3首選びました。
〇朧月夜
春の夜の宴の契りおぼろげに扇交わせり花酔い人よ(花宴)
→インスピレーションで苦もなくできたと言っておられました。朧月夜、人物談義でも人気抜群、本当に華やかないい女性でした。
〇末摘花
しのぶ草踏み分けくればゆかしけりくれなゐ棲めるよもぎふの宿(蓬生)
→式部さんが絶賛してました。国宝源氏物語絵巻ですね。すばらしい歌だと思います。
〇玉鬘
放ちたる淡き蛍火夕まぐれおぼろに浮かぶ青きまぼろし(蛍)
→玉鬘の歌どれにしようかと思いましたがやはり蛍がいいと思い選びました。7月に行った加子母の蛍狩りを思い出しました。
(来週は念願の京都旅行なのでお休みとします。12月第二週に再開する予定です)
清々爺さんありがとうございます。
お褒めの言葉は身に余る光栄です。
ずぶの素人が歌詠みに挑戦するなど、当初どうなる事やら先行き怪しんだものです。
ほとんどがインスピレーションで詠んだものでこれで良かったのか、あれで良かったのかと今頃になって迷いが出てきております。
又京都で色々ご意見、ご批判をいただきたいと思いますが迷いの生じている歌をピックアップしておきます。
4 夕顔
はかなきは夢まぼろしか一夜花その名も白き夕がほの花
「一夜花」は何となく品がないので「花一夜」の方がいいのではないかと。
11 花散里
ひそやかに恋ひ訪ぬれば橘の香りなつかし花の散る里
恋ひ訪ぬれば→恋ひ訪なえば(たずねるよりもおとなう)
17 絵合
左右方いずれ優なり絵の語る殿上人よ栄華の極み
絵の語る→絵の語り
25 蛍
放ちたる淡き蛍火夕まぐれおぼろに浮かぶ青きまぼろし
青き→蒼き(どちらの色が蛍らしい?)
47 総角に結びし縁しはかなくも宇治の川音むなしかるらん
川音→川音の
以上細かいところですが助詞の使い方、旧かなづかい、ひら仮名か漢字を使うか等、文法上の言葉の決まりでは大いに苦労しました。
その他はすべて楽しませていただき感謝の想いでいっぱいです。
私が好きなのは40(御法) 41(幻) 紫の上、源氏の死を悼んで詠んだ二首。
そして気合いを入れたのは宇治十帖最後の「浮舟」「蜻蛉」「手習」「夢浮橋」の四首でした。
皆様、ありがとうございました。
青玉さん、2年にわたる54首の和歌ありがとうございました。
日々のコメントとともにその努力に頭の下がる思いです。お会いした時にいろいろお話できることを楽しみにしております。
清々爺も書いておられますが、私もここ数日、配役表は六条御息所から始めたいと思っています。
青玉さんの和歌では五十鈴川ですが、私はここを日高川と考え歌舞伎の「日高川入相花王」の安珍を追って大蛇になって川を渡る清姫を思い出しました。
もちろん役者は坂東玉三郎です。
六条御息所には美貌、教養、姿全体の品位、凄絶さ、執念が必要です。
したがって六条御息所には坂東玉三郎しかいません。
もしかして私の譲れない配役のひとりかもしれません。
みなさま玉三郎をよく御存じなければ事前にチェックして反論してくださいね。
式部さんあっと驚く、思いきった配役ですが考えてみれば玉三郎の妖艶さ、執念はうってつけかもしれません。
何も男性が男優とも限らないし逆に女優が男性を演じてもいいわけです。
昔の映画で天海祐希が演じた光源氏は美しく気品がありましたよ。
その時の藤壺は高島礼子でした。
光源氏は両性具有者的な所がありますからを女にして通いたいと言う男性もいっぱいいたわけでしょう。
宝塚のトップに光源氏を演らせてみたいですね。
誰がいいでしょう、考えてみて下さい。
最近は宝塚にも疎くなってしまい各組のトップも知らないのですが・・・
宝塚も好きで最近は一年に一度くらい観ます。
星組しか見ないので他の組はよくわかりませんが、星組トップ男役の「柚希礼音」(ゆずきれおん)はいいですよ。歌も踊りも抜群です。来年退団するので残念です。
ただし源氏の君役には合わない感じです。洋物のほうがぴったりです。
天海祐希の源氏もなかなかいいですね。
面白くなってきましたね。
皆さんへ
小生も青玉さんの歌はすばらしいと思いました。しかも54帖すべて歌われましたから、すごいです。
今日もお酒も頂き、そろそろ眠る準備に入る時間ですが、このまま寝れずコメントしたくて目も覚め、書かせていただいております。
すべての歌がすばらしいと思っていますが、中でも、小生が大好きな歌は、素人の直感で選び恐縮ですが、以下です。
琴の音のしらべも哀し涙降るゆくえもしれぬ明石の別れ 明石
君待ちていくとせ春の巡りきや藤の若葉の花となるらむ 藤裏葉
あとは、清々爺が挙げている
常処女あはれ無常の華と散る儚き露の消ゆるがごとく(御法)
紫の魂のゆくへぞ何処にや雲のかなたに逝きたまふなり(薄雲)
も大好きです。
それに青玉さんが修正希望の
4 夕顔
はかなきは夢まぼろしか一夜花その名も白き夕がほの花
「一夜花」は何となく品がないので「花一夜」の方がいいのではないかと
小生は、一夜花がはかなくてすきですが。
いずれにせよ、青玉さんの歌に楽しませていただきました。
配役リストについて
六条御息所は、玉三郎が良いとの式部さんのご意見、小生も篠原涼子を撤回し、大賛成です。
このブログでも書かせていただきましたが、初の歌舞伎鑑賞で玉三郎を見て、女の人より女らしく、妖艶さや情念を感じた次第ですので、大変よい配役かと思います。
それにしても、主役 源氏の配役がやはり一番の難題です。続きは、京都で。では。
ハッチーさんありがとうございます。皆さんの支えがあってこそです。
夕顔
一夜花(いちやばな)か花一夜(はなひとよ)は京都で判定を仰ぐと致しましょう。
配役リスト奥さまの協力もあってなかなか良く出来ておりました。
なかには知らない名前もあったりしましたが。
では京都の夜を楽しみにしております。
相当寒くなるようです。暖かくしていきましょう!!
ではおやすみなさい。
青玉さんへ
旅行前に青玉さんの和歌のこと話題にできてよかったです。青玉さんには是非この和歌をベースに更に源氏物語への想いを語り続けていただきたいと思います。
(自分の創作を持っているのは何よりも強いと思いますよ)
1.夕顔の歌、私もハッチーさん同様「一夜花」の方が好きです。何となく品がないところがいいじゃないですか。このままで昭和歌謡曲。藤圭子にハスキーボイスで歌ってもらいたいです。(他は青玉さん案でいいかと思います)
2.私とハッチーさん共通の友人(カラオケ仲間)がこのブログの隠れフアンでして、源氏54帖の源氏絵を自分で構図を決めて描き物語から一首選んで書き添えたもの(和歌絵本 源氏物語 54帖)を完成させました。一冊青玉さんに是非渡して欲しいと預ってますので持参します。楽しみにしていてください。こういう風に源氏を楽しんでる人もいるのだと感じ入っている次第です。
皆さんからの心強いメッセージ、ありがとうございます。
それでは「夕顔」はこのままでいきましょうか。
ご友人の方すごいですね。
(和歌絵本 源氏物語 54帖)を完成されたのですか。
絵心のある方なんですね。
一冊いただけるなんて光栄です。
京都の楽しみがまた一つ増えてうれしいです。まちどおしい!!
源氏物語の楽しみ方も色々ですね。
こんな世界が広がるなんて想像もしませんでした。
大げさではなく人生何が起きるかわからないものですね。
人生って不思議なものですね~
そして嬉しいものですね~