夢浮橋のまとめです。
和歌
107.法の師とたづぬる道をしるべにて思わぬ山にふみまどふかな
(薫) 物語最後の歌、それにしても、、
名場面
110. 人の隠しすゑたるにやあらんと、、、、、、とぞ、本にはべめる
(p308 物語の語り収め)
[夢浮橋を終えてのブログ作成者の感想]
夢浮橋を終えました。何ともあっけない終り方、えっこれで終わりなの?って思われたのじゃないでしょうか。
浮舟は妹尼の懐柔にも耳をかさず、弟小君の気配を感じつつもついに会うことを拒み通しました。ここまで来ると「アッパレ!」と言う他ありません。浮舟の決意は固く小君に会ったくらいで揺らぐことはなかったでしょうが微塵とも隙を見せたくなかったのでしょう。少しでも隙を見せると妹尼たち回りの人も期待するしそれが伝わり薫の気持ちを焚きつけることにもなる。そんなの金輪際ゴメンだ!という気持ちでしょうか。出家した浮舟の強さに心打たれます。
一方薫、ひどい終わり方をされてますねぇ。
人の隠しすゑたるにやあらんと、わが御心の、思ひ寄らぬ隈なく落としおきたまへりしならひにや
「変らない薫」としてはそれほど深い意味を込めた言葉ではなく単なるつぶやきなんでしょうが、源氏物語の締め括りの言葉となると読者は「薫という男は何たるやっちゃ!」と叫びたくなります。全て紫式部の意図した所ではないでしょうか。
終り方については色々言われています。誰が見ても大長編源氏物語の終わり方としては中途半端ですよね。2年間もかけて苦労しながら(勿論楽しみながらでもあるが)読み続けてきた到達点が頂上というより絶壁であったような感じです。もやもやっとした気持ちはぬぐえません。でもこれ以外の終わり方はない、これが源氏物語の終わりだと思うしかないのです。浮舟と薫の心の乖離をこれでもかと見せつけられれば「この物語は発展のしようがない」と納得せざるを得ない気持ちです。
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終りました。何とかやり遂げられた達成感でいっぱいです。
青玉さん、毎日の熱いコメント、毎巻の心を込めた和歌ありがとうございました。
式部さん、65時間に及ぶ全巻朗読、古典に通じた名コメントありがとうございました。
青黄の宮さん、匂宮なりきりの正直なコメント素晴らしかったです。ありがとうございました。
ハッチーさん、途中参加ながらよくぞ追いつき源氏を友にしてくれました。嬉しかったです。
進乃君さん、周回遅れのコメントで読み返しの機会を与えてもらい、ありがたかったです。
万葉さん、ブログ監修ありがとうございました。是非源氏も読み続けてください。
みなさんのご支援があってこその完走です。本当にありがとうございました。
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