源氏物語に因んだ京都旅行、3日目はちょっと京都から離れた神社とお寺にしました。オプションです。
【石清水八幡宮】859年創建 伊勢神宮に次ぐ皇室の祖神 やわたのはちまんさん
木津川・宇治川・桂川の三川が合流し淀川となる地点を挟んで男山と天王山が対峙
古くから鎮護国家、厄除けの神として崇められてきた。
源氏物語には簡単な記述ながら2か所で出てくる。
・投稿「玉鬘(6・7)」都に帰った玉鬘に加護を求め豊後介が連れて行く。
豊後介「神仏こそは、さるべき方にも導き知らせたてまつりたまはめ。近きほどに、八幡の宮と申すは、かしこにても参り祈り申したまひし松浦、筥崎同じ社なり」
→京から石清水八幡を経て長谷寺へと向かう。
・若菜下p38
陪従も、石清水、賀茂の臨時の祭りなどに召す人々の、道々のことにすぐれたるかぎりをととのへさせたまへり。
→源氏が明石の君、紫の上と住吉神社に願ほどきの参詣をする場面。
石清水八幡宮は式部さんご指摘の徒然草第52段の方が有名でしょうか。
徒然草第52段 全文掲載しておきます。
仁和寺に、ある法師、年寄るまで、石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとり、徒歩よりまうでけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
さて、かたへの人にあひて、「年ごろ思ひつること、果し侍りぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」とぞ言ひける。
すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。
→私たちはケーブルカーで。。よかったですねぇ。
【長谷寺】727年聖武天皇勅を奉じて十一面観世音菩薩が祀られる。
願掛け願ほどき、観音信仰で有名だった。西国三十三観音霊場第八番札所。
本堂は1650年徳川家光が建立 四季を通じ「花の御寺」として信仰を集める。
長谷寺参詣(初瀬詣で)は源氏物語ではしばしば出てくる。
・投稿「玉鬘(6・7)」先ほどの石清水八幡に続き玉鬘一行は長谷寺に向かう。
豊後介「うち次ぎては、仏の御中には、初瀬なむ、日本の中にはあらたなる験あらはしたまふと、唐土にだに聞こえあむなり」
→そして椿市で右近に再会する。。。感動の場面
右近 ふたもとの杉のたちどをたづねずはふる川のべに君をみましや
投稿「玉鬘(10・11)」より抜粋
長谷寺にゆかりの杉があり、立札が立っている由
hodakaさん(万葉さん)のブログにコメントを載せてますので参照ください。
「雨の長谷寺 一日一句奈良暮らしから 2012.4.6」で検索してみてください。
→長谷寺では是非この歌碑(立札)の所へ行ってみたいです。
・匂宮が初瀬詣での帰途中宿りで夕霧宇治山荘に泊り、姫たちと歌の贈答
投稿「椎本(1・2)」
・横川僧都の母尼、初瀬詣での帰途宇治で急病に、浮舟発見される契機となる。
投稿「手習(1・2)」
・妹尼、初瀬詣でに浮舟を誘うが浮舟は断り小野に居残る。
投稿「手習(18・19)」
浮舟 はかなくて世にふる川のうき瀬にはたづねもゆかじ二本の杉
どうも書きなぐりみたいになってしまいました。でも何も調べなかったよりはよかろうということでご勘弁ください。
教科書に載っていた石清水八幡宮に行けるとは嬉しいですね。
仁和寺の法師が間違えた極楽寺・高良などを見ながら更にケーブルで上へと確認してみたいですね。
さぞや立派な建築物なんでしょう。
次に長谷寺。
hodakaさん(万葉さん)のブログでは一番長谷寺が多いような気がします。
時期的に花はちょっと無理かもしれませんが二本の杉を仰ぎ見ながら玉蔓、浮舟を偲びたいですね。
ありがとうございます。
石清水八幡宮なんて知りませんでした。こんな所に行けるなんて源氏物語のご利益であります。楽しみです。
徒然草、こんな章段ありましたね。でも石清水八幡宮のことだとは思いませんでした。改めて読んでみてスッと入ってきますね。やはり源氏物語を比べ格段に読み易い。。。というか何だか余裕で読める感じです。これも源氏物語のご利益でしょうか。
拙ブログ 二本の杉のページのリンクです。参考にされてください。この二本の杉(植え替えられたものであることがすぐ分かる、まだ若い木です。)のすぐ下に定家塚と俊成碑もあります。由緒はよく知りません。
初瀬川をはさんだ対岸に「玉鬘庵跡」なる表示もあって「えっ!」という感じです。今はただの竹藪ですが。
参道にお住まいの知人に聞いたところでは、この期間12月7日までは、玉蔓一行が三日間お詣りした内陣入もできるとのことです。入山料(500円)とは別に1,000円必要です。この十一面観音さんはぜひ間近に見たいものです。
ありがとうございます。
二本の杉、是非見たいと思います。案内よろしくお願いします。それに定家塚と俊成碑、「玉鬘庵跡」できれば見てみたいです。内陣入も行ってみたいです。折角ですから何をお祈りするのかしっかり考えておきます。
(玉鬘6~10.改めて読んでおかなくっちゃ)