祝 東京五輪開催決定!
これで日本も元気になるでしょう。7年後だと73才、元気で五輪を満喫したいものです。
p160 – 171
20.玉鬘、宮中を退出 帝と歌を詠み交す
〈p236 髭黒の大将は、帝がこのように〉
①帝のご意向に背くことを畏れて一旦は玉鬘に宮中出仕をさせたものの髭黒は玉鬘のことが心配でならない。帝が玉鬘を来訪したと聞きこれは拙いとすぐに退出させようとやっきになる。
→髭黒はよほど玉鬘のことを思いつめていたのだろう。
→帝寵を受ければ簡単には連れ戻せないということか。
②帝は恐らく源氏から吹きこまれていたのだろう、玉鬘に期待を寄せていた。実際に逢ってみると聞いてたよりもすばらしい。
聞こしめししにもこよなき近まさりを、はじめよりさる御心なからんにてだにも、
③未練がましく玉鬘から離れようとしない帝
帝 九重にかすみへだてば梅の花ただばかりも匂ひこじとや
→玉鬘を巡る帝と髭黒大将。変な感じだがこれこそ色好みの極致なんだろうか。
④玉鬘の局を訪れたなら有無を言わさずものにできるのではと思うのだが、職掌が尚侍なのでそうはいかなかったのだろうか。
→女御として上るのとは違う。
21.髭黒、玉鬘を自邸に退出させる
〈p239 髭黒の大将は、今夜このまま玉鬘の君を、〉
①玉鬘を退出させるのにはお許しを得、儀式めいたことをする必要があったのだろう。
②玉鬘は六条院→宮中→髭黒邸へと移る。
③最早六条院の源氏の手からは離れてしまった。
④髭黒はとにかく「やった!」と喜んでいる。家庭は崩壊してしまったのに、、、。
22.源氏、玉鬘互いに旧交を恋い偲ぶ
〈p241 やがて二月になりました。〉
①思わぬことで玉鬘を手元からもぎ取られた源氏は悔しくてならない。
大将の、をかしやかにわららかなる気もなき人に添ひゐたらむに、、
→髭黒はそれほど無粋なんだろうか。聊か八つ当たり的である。
②いっしょに付いて行っている右近経由玉鬘に文を贈る
源氏 かきたれてのどけきころの春雨にふるさと人をいかにしのぶや
玉鬘 ながめする軒のしづくに袖ぬれてうたかた人をしのばざらめや 代表歌
→これが玉鬘の最後の歌になります。
右近が出てくるのも興味深い。右近の心境はどうだったのだろう。
③尚侍の君(朧月夜)・弘徽殿大后が回想されるのも面白い。
④すいたるひとは、心からやすかるまじきわざなりけり、今は何につけてか心をも乱らまし、似げなき恋のつまなりや
→源氏の述懐。ひたすら自分のことだけを考えていればよかった昔と色々しがらみができた今では状況が違ってきている。源氏の成長、源氏の衰え。
23.帝、玉鬘への恋情に苦しむ 玉鬘の胸中
〈p245 帝におかせられても、〉
①内裏にも、ほのかに御覧ぜし御容貌ありさまを心にかけたまひて、
→帝はちょっとだけしか玉鬘を見ていない。逃がした魚は大きいの心境だろうか。
[付記]
本日から2泊3日で仙台・松島に行ってきます。宮城野の萩と松島の月ですが萩はともかく月齢が若くて月はダメなようです。予定投稿にしてますが例によって返信は遅れると思います。ご容赦ください。
帝、そして源氏とて意のままにならぬ玉蔓。
一方、大将の無邪気さというか単純さが何だか滑稽に思えます。
玉蔓の方も忸怩たる思い、新婚なのに何だか憂鬱な場面ですね。
こんなに数多くの殿方の心を乱し悩ませた女君、他にありましょうか?
源氏物語屈指の女性ではないでしょうか。
かくして玉蔓の短い宮中体験は終わりを告げ以後大将の貞淑な妻として過ごされるのでしょうか?
奥の細道から戻って来ました。遅れましたが順次コメントさせていただきます。
ホントこの辺りは髭黒一人がはしゃぎまわっているようで滑稽ですね。何はともあれ機先を制して欲しいものを手に入れたものが勝ちということでしょうか。
玉鬘最後の歌(ながめする軒のしづくに、、)はどう解すればいいのでしょうね。賢い玉鬘のこと、最早現状が覆らないことを承知で源氏と寄り添っていた日々のことを「懐かしく思い出します、、」といいつくろった感じでしょうかね。