真木柱(1・2・3・4) 玉鬘、髭黒に!

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源氏百首・名場面集・青玉和歌集、藤袴まで更新しました。万葉さんお忙しい中ありがとうございました。

真木柱 こひしさも悲しきことも知らぬなり真木の柱にならまほしけれ(与謝野晶子)

玉鬘十帖の最後です。玉鬘十帖は最初の「玉鬘」と終わりの「真木柱」以外は面白くないという意見もあるぐらいで、この「真木柱」はこれだけで一遍の小説になると思うほど内容豊富です。藤袴に続くG37年冬から一年間が舞台です。

p104 – 114
1.髭黒大将、玉鬘を得て喜ぶ 源氏の気持ち
 〈寂聴訳巻五 p190 「こんなことを帝がお耳にされたら、〉

 ①冒頭あっと驚く源氏の言葉から始まります。
   「内裏に聞こしめさむこともかしこし。しばし人にあまねく漏らさじ」と諌めきこえたまへど、さしもえつつみあへたまはず。
   →主語もないし誰が何をしてどうなったのかさっぱり分からない冒頭です。
   →脚注を参照し主語を補って何度か読むべき所でしょう。

 ②髭黒が弁のおもとの手引きで玉鬘を襲い手に入れた!源氏の厳戒網をくぐりぬけて!
   →髭黒:やった、やったぞ!石山寺さま、おもとさま!
   →源氏:抜かった。ああ、何たること!
   →玉鬘:えっ、何で髭黒なの!
   →紫式部:驚いた?これが一番面白い展開よ。やってあげたわ。
   
    六条院全体が「じぇじぇじぇ!」と驚きその内しらーっとした異様な雰囲気に包まれたのではないでしょうか。

 ③弁のおもとが手引きをした。
   →藤袴6.p94 この弁のおもとにも責めたまふ
   →見事に伏線が張られている。
   →王命婦に手引きさせ藤壷との思いを果たした源氏。しっぺ返しの一つ。

 ④儀式いと二なくてかしづきたまふ
   →「三日の夜の餅」のことだろうか。複雑な源氏の心。

2.源氏と内大臣の感想 帝なお出仕を望む
 〈p191 髭黒の大将は、一日も早く自分のお邸に〉

 ①髭黒は源氏の警戒きびしく窮屈な六条院から玉鬘を自邸に引き取りたい。
   →通い婚が原則ではなかったのか。

 ②実父内大臣は髭黒でよかったと安堵している。

 ③冷泉帝は諦めていない。
   →妃として迎えるわけではなく尚侍(女官職)だから。
   →でも結局は手をつけることも狙っている。冷泉帝もなかなかのもの。

3.玉鬘、髭黒を厭い過往を恋う 源氏の胸中
 〈p193 十一月になりました。〉

 ①11月、真冬になってきた。玉鬘は既に尚侍になっていて六条院で在宅勤務をしている。女官たちが決裁を得るべく六条院に玉鬘を訪れる。
   →その玉鬘の部屋に昼間から髭黒が入り浸っている。
   →真面目男髭黒の変身。余程有頂天だったのだろう。羨ましい男です。

 ②源氏、やらなかったのがよかったのか。やった方がよかったのか。
   →源氏も今や中年。昔のようにイケイケドンドンではない。

4.源氏、玉鬘を訪れ、歌を交し思いを訴える
 〈p195 髭黒の大将のおいでにならない昼頃、〉

 ①髭黒が居ない留守を見計らって源氏が玉鬘の様子を見に来る。
   →源氏「髭黒め、思うようにやってるのだろな、チクショーめ。」
   →ほほ笑みたまひて 玉鬘の前では歌を交しつつ微笑むしか仕方がない。

 ②脚注「またこの不本意な結婚を運命づけられた玉鬘の、応対の物腰があざやかにかたどられる一場面である」
   →決して逆上しない。情況をある種冷静に判断し賢く振る舞う。持って生まれた天性であろうか。

(追記 9月の予定です。ご参考まで)
 真木柱 7回(9/2-10) & 総括(9/11)
 梅枝  4回(9/12-18) & 総括(9/19)
 藤裏葉 5回(9/20-27) & 総括(9/30)

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