p99 – 107
7.朱雀院、秘蔵の絵巻を斎宮の女御に贈る
〈p291 源氏の君も参内なさって、〉
①源氏の提案で冷泉帝の前で絵合をしようということになる。
源氏方(梅壺女御) 対 権中納言方(弘徽殿女御)
正式な晴れの儀 ここで後宮争いが白黒つく→お互い負けられない
②朱雀院は梅壺が忘れられない→秘蔵の絵を梅壺に贈る
同時に自分の帝時代のことを絵に描かせる(御櫛の儀の時の絵も)
朱雀院の絵 → 直接梅壺女御へ
→ 弘徽殿大后 → 四の君 → 権中納言 → 弘徽殿女御
両方に流れるのが面白い。それだけ血縁が入り組んでいるということ。
8.帝の御前の絵合 源氏の絵日記、他を圧倒
〈p294 いよいよ絵合の日取りが決まりました。〉
①御前での絵合 天徳内裏歌合に倣う
左は紫壇の箱に蘇芳の華足、敷物には紫地の唐の錦、、、、
この描写興味ある人には堪らないのではないか。私には無用の長物ですが、、、。
②帥宮(源氏の弟・蛍兵部卿宮)が判定者として登場する。
→源氏の弟だし公平な判定者としてはいかがなものか。頭中には気の毒。
→この人風流を解する人としてしばしば登場する。ただそれだけの人であるが、、、。
③優劣つかない競い合いの末、夜になって源氏の須磨の絵日記が登場して勝負ありとなる。
須磨の苦労を画いた絵が決め手になる。話の進め方がうまい。
④朱雀院・源氏・帥宮 三兄弟の想いはそれぞれどんなものだったろう。
この絵合の記述は絵のこと、歌合のこと、調度品、衣装など詳しく書かれており研究者・愛好者には貴重な資料でしょう。紫式部も力を入れて書いていると思います。
雅びを極めた宮廷の行事、これらはやはり歌合わせの儀式に準じた様式で行われたようですね。
この辺りの表現は全て脚注を見ながら読まないと理解しにくいですがとにかく華やかさが伝わってくる場面です。
秘蔵品がそれぞれ朱雀院からは梅壺へ、そして弘徽殿大后からは娘、孫娘へと母系に流れるところが面白い・・・・
結果的には源氏の須磨の絵が決め手になる、これはもう紫式部、須磨の巻から「絵合」の構想があったということですね。
すべてが源氏の手の内で進められていく、これも物語の面白さです。
朱雀院・源氏・帥宮の三兄弟それぞれ母親が違うのですね。
帥宮の母親は誰でしたっけ?
ありがとうございます。
1.源氏物語には様々な宮廷行事(六条院での行事も含め)が描かれています。春・秋の賀宴(花の宴・紅葉賀)は既に出てきましたがこれからも女楽など一杯出てきます。その中でも絵合は出色だと思います。歌合せの記述は他にもあるので歌合せでなくて絵合わせということにし、歌合せに準じて書き上げた、すごいですね。
2.そうですね、須磨で絵を書きすさんだこと結構しつこく書いてますもんね。「千枝・常則」の実名も見えており(須磨p72)この時から「絵合」の構想があったのでしょうね。うまいと思います。
3.帥宮の母親は述べられていません(皇族か藤原かまた身分は高いか低いかなど一切分かりません)。でも風流を解した人として源氏も一目おくような人なので然るべき皇族だったのではないでしょうか。この人今後もずっと源氏の周りに何やかや現れ物語を進行させていく役割りとなっています。