花散里のまとめです。
和歌
21.橘の香をなつかしみほととぎす花散る里をたづねてぞとふ
(源氏 中川の麗景殿邸で)
22.人目なく荒れたる宿は橘の花こそ軒のつまとなりけれ
(麗景殿女御 中川の麗景殿邸で)
名場面
23.ほととぎす、ありつる垣根のにや、同じ声にうち鳴く
(p223 花散里を訪ねて)
[「花散里」を終えてのブログ作成者の感想]
葵・賢木と重苦しい巻の後、須磨・明石への展開を前におかれた極く短い巻です。源氏が癒しを求め花散里を訪ねたように読者も張りつめた緊張感から束の間解き放たれる巻と言えましょうか。
「花散里の君」はストーリー展開に大きな役目をすることはありませんがずっとこのスタイルで節目節目に登場します。ただ余り描写されないのでイメージを頭に浮かべるのが私には難しいです。
さて、2月はこれで終わりです。須磨は3月1日から始めます。ちょっと休憩です。。
この巻は源氏、読者共に癒しの効果があり短編の良さを充分発揮しているように思います。
また和歌も橘とホトトギスに象徴されており覚えやすいですね。
これで源氏古典セレクション三冊が終了、三月からは新たなテキスト、束の間の休憩を予習期間に当てましょう。
月が変わると同時に新しいテーマが始まる、このスタイル新鮮で良いですね。
予習もいいですがどうぞ一息入れてください。
月毎のやりかた気に入っていただいてよかったです。
3月は須磨10回、明石10回で行く予定です。
清々爺へ
皆さんが書いているように、花散里、箸休め的に、気軽に読み終え、ここで一息です。
寂聴さんの訳文庫本も二巻目が終わり、その巻末の”源氏のしおり”を読み、当時の貴族の恋愛や結婚、男女関係が再確認できました。皇子様には金さえあればよき時代だったと言うこと。
さらに、巻末では二巻目の話を暢ごとに順番に振り返っており、源氏一回目読の小生にはおさらいになり、忘れていたことも思い出せ、助かります。でも本当は物忘れがきついなーと、若干がかっりではあるのです。
今週は,仕事と旅行があり、ほとんど読めなさそうですが、いよいよ須磨入りです。楽しみです。
急ピッチでテキスト3冊まで終了ですね。どうぞ一息入れてください。
寂聴訳巻末の「源氏のしおり」は極めてよくまとまっていると思います。何といっても源氏はややこしいので時々は振り返って記憶を甦らせ頭の整理をすることが絶対に必要です。決して物忘れがきついせいではないですよ。
それと解説本なども併行して読むのも記憶の整理と新たな興味への刺激と言う意味でいいかと思います。難しい学研的なものは後にして物語の筋に沿った解説本(「源氏のしおり」みたいなもの)がいいでしょう。
私のお勧めは
①「わたしの源氏物語」(瀬戸内寂聴 集英社文庫)
②「光る源氏の物語」上下(大野晋・丸谷才一 中公文庫)
③「源氏供養」上下(橋本治 中公文庫)
ではゆっくりと須磨をお楽しみください。