源典侍を巡るドタバタ劇から物語の中枢にもどる。
p236 – 238
16.藤壷、弘徽殿女御を越えて后に立つ
〈p117 七月には、藤壷の宮が中宮にお立ちになられたようでございます。〉
①愛おしい藤壷が産んでくれた玉の皇子を次の次の天皇にするためにとった桐壷帝のやや強引な政治措置。当然弘徽殿女御は怒る。世間もあっと言ったのでは。
→ 桐壷帝 近い内に譲位
藤壷 中宮に
源氏 宰相に昇進 春宮となる新皇子を後見させるため
②源氏 尽きもせぬ心の闇にくるるかな雲居に人を見るにつけても
→ 藤壷は宮中の奥深くに、秘密の子ともなかなか会えまい。源氏の絶望
17.生い立つ皇子、源氏と相並んで美しく
〈p119 若宮は御成長あそばす月日とともに、〉
源氏と皇子は瓜二つ。実際源氏と藤壷の子なのだから似てるのは当然だろうけど、藤壷と桐壷更衣は瓜二つだったのだから桐壷帝の子であっても源氏とそっくりで当たり前なのでは。
桐壷帝 X 桐壷更衣(藤壷と瓜二つ) → 源氏
桐壷帝 X 藤壷(桐壷更衣と瓜二つ) → 皇子
異母兄弟と考える方がよりよく似ているのではなかろうか、、、、考え過ぎか。
立后によりますます手の届かない立場の藤壺に対する源氏のせつない思いが和歌に託されていますね。
源氏と皇子は真実は親子、表向きは異母兄弟、どちらにしても父親は同じく母親同士も似ている・・・瓜二つの美形は当然のこと。
月日の光の空に通ひたるやうにぞ・・・まさにぴったりの表現ですね。
紅葉賀みやび極めり青海波
妙なる調べ天上の舞い
ありがとうございます。
1.そうですよね、源氏と若皇子が瓜二つで光りに満ちたお姿であるのは当たり前で、源氏さえ大人しくしていれば(藤壷に近づかなければ)誰も怪しまないと思うのですが。藤壷が中宮に上がったのを契機としてすっぱりあきらめればいいのに、源氏は絶望感を抱きながら性懲りもなくネックストチャンスを伺う。。。この執念商社マンも見倣うべきでしょうか、いややはり身の破滅を招くだけだから止めるべきでしょうね。
2.紅葉賀の和歌、青海波を詠んでいただきありがとうございます。
今でも先般式部さんが行くとおっしゃってた国立劇場あたりで公演されてるんでしょうかね。You Tubeで探して見てみました。無風流の私は正直ああこれなんだと思っただけでしたが。。。