[お知らせ]
万葉さんのヘルプにて右欄にリストを3つ掲載しました。参考にしてください。
1.源氏百首-源氏倶楽部撰 (先年の講読会で選んだものです)
2.源氏物語 名場面集 (ブログ作成者が選んだものです)
3.青玉源氏物語和歌集 (青玉さん作成の各巻和歌です)
「末摘花」皮ごろも上に着たれば我妹子は聞くことのみな身に沁まぬらし(与謝野晶子)
紫のゆかりのメインストーリーを離れ、帚木三帖の夕顔に続く中の品の女性との恋物語です。重厚なメインストーリーの幕間狂言的なお話で、喜劇・滑稽譚の類です。この女性、とんでもなく個性的で捉え方もマチマチかと思います。私はけっこう好きな方なんですが、、、。
p112 – 120
1.源氏、亡き夕顔の面影を追い求める
〈寂聴訳巻二 p10 愛しても愛しても、〉
①G18年2月頃か (夕顔の死はG17年8月)
この末摘花の巻は若紫と全く重複している。
②打ち解けられぬ六条御息所・葵の上。死んでしまった夕顔、去って行った空蝉・軒端荻。
③なごりなきもの忘れをぞえしたまはざりける
一度関わりを持ったら忘れることはない源氏の好ましき習性
2.源氏 大輔命婦から末摘花の噂を聞く
〈p12 左衛門の乳母といって、〉
①大輔命婦=源氏の乳母の娘(従って源氏とは乳母兄妹、同年齢と思ってよかろう)
(源氏の乳母は惟光の母である大弐の乳母がいるがもう一人乳母がいた)
この大輔命婦が狂言回しとなって末摘花との物語を取り仕切る。
②大輔命婦と源氏の掛け合いが面白い。ちょっと謎をかければ好色な源氏はすぐ反応を示す。命婦は末摘花のことをどこまで知っていたのか、含みが持たされている。
③三つの友 = 琴・詩・酒(白楽天)
3.源氏、朧月夜に、末摘花の琴を聞く
〈p14 源氏の君は、おっしゃったとおり、〉
末摘花邸は中川紀伊守邸(空蝉が居たところ)に近い。
→ 平安京条坊復元図で東京極大路の西・春日小路の北
①ころは2月朧月夜の夜、寂れたる常陸宮邸へ出向き深窓の女性のつつましやかな琴の音を聞く。雨夜の品定めで中の品の典型とされた状況で源氏の頭の中は「ついにやった!これだ!」ってイメージは膨らむばかり。
→ わらわ病にかかる直前だろうか、こんなことしてたのでかかったのかも
②ちょっとだけ琴を聞かせて気を持たせる、大輔命婦の心憎い恋の演出。
③大輔命婦は源氏の裏も表も全部知っている。両者の会話が面白い。
→この両者デキてたかどうかはともかく相当親密だったことは間違いなかろう。
一読してこれは喜劇だなと思いました
この女性、とらえどころがない、利口なのか馬鹿なのか全く分からない。
憎めない脇役で、滑稽な所に親しみを感じました。
若紫と掛け持ちでこのような事態が起こっていたとは!!
性懲りない源氏ですね。
源氏と大輔命婦は乳兄妹、 好き物どうしで気心も知れていたのでしょうね。
幼な馴染のよしみ、掛け合い漫才のようで面白いです。
気を持たせる大輔命婦の話に期待する源氏読者も一体どんな女性と想像をふくらませる、後が楽しみ・・・
そうです。この巻は喜劇・滑稽譚ですね。源氏・頭中&大輔命婦・末摘花これらのからみが面白いのです。
取分け大輔命婦ですね。丸谷才一は「この巻は『大輔の命婦という女』という題の巻なんです」って言ってるくらいです。
・大輔命婦は源氏とデキていたのか。どんな関係だったのか。
・大輔命婦は末摘花の容貌を知っていたのか。
・なぜ源氏を紹介・手引きしたのか。
深窓でただただ生きているお姫さまに比べ生き生きしているのがこの大輔命婦だと言うのです。その辺も頭に入れて読んでいただければと思います。
式部さん、1~6まで拝聴しました。
いつものことながら見事な読みっぷり、惚れ惚れしました。
式部さんの朗読、磨きがかかってきましたね。私のブログ中自信を持ってお奨めできる一押しコンテンツです。
私の投稿はペースメーカー的に日々アップしてますが式部さんの朗読は巻ごとに一挙に掲載してますので予習(勿論復習にも)に役立てていただけばと思います。