p244 – 251
13.惟光参上して、夕顔の遺骸を東山に送る
〈p202 ようやく惟光が参上しました。〉
①惟光参上
「お前どこに行ってたんだ、やっと来てくれたな、実はな、、、、」
張りつめた緊張感から一気に解放された源氏。読者もよかったと安堵する。
②ここからは惟光が万事取り仕切る。ほぼ同年ながら頼もしき惟光。
逆に源氏は安心して力が抜けている(放心状態)。
③遺骸を東山に送る場面、遺骸を蓆に包んで車に乗せるシーンがすごい。
14源氏、二条院に帰る、人々あやしむ
〈p206 女房たちは、「どちらから朝帰り遊ばしたことやら。〉
①二条院に帰るも昨晩のショックから立ち直れない源氏
(心底から夕顔を想っていたのであろう)
②頭中が桐壷帝の使いとして来る。中秋の名月の宴をさぼった言い訳を連綿とする源氏。この言い訳虚実を取り混ぜてなかなか大したものである。
③頭中は雨夜の品定めでウブな源氏にあれこれ吹きこんだせいで源氏が中の品の女性に目覚めたことを感じているので、「またどこかへお楽しみだったのでしょう」と
からかう。この辺が面白い。
そして読者は「頭中さん、どこってあなたのあの撫子の女なんですよ!」って叫びたくなるのです。
待ちに待った惟光、やっと駆けつける。
源氏の不安と動揺、焦燥から解放される様子が手に取るようにわかります。
上蓆に押しくくみて・・・髪はこぼれいでたるも・・・この辺りの観察、冷静ですね。
私、蓆とあるから「えっ、なんと手荒な」と思いましたが単なる蓆ではなくもっと上等なものでししたね。
頭中の内気な女の体験談、もう一度読み直してみました。撫子、常夏、夕顔が結びつきました。
さて、頭中が源氏の夕顔の宿の体験を知ったらさぞや驚き、どんな反応を示すのでしょう?これって果たして後にばれるのでしたっけ?それとも永遠の秘密?
ありがとうございます。
1.源氏もこれから色々な修羅場をくぐっていくことになるのですが、この場面はびっくりしたでしょうね。惟光の顔を見たときはホットして泣きくずれた気持ちよく分かります。
2.上蓆、そうですね。単なる今の蓆に包むのなら浮浪死体みたいですもんね。蓆の言葉の変遷がよく分かりますね。
3.帚木、雨夜の品定めのところ読み返しましたか。さすがです。
さて、ご質問ですが物語に語られる限りでは源氏は夕顔との関係があったこと、なにがしの院で夕顔が突然死したことなどは頭中に明かしていません。でも玉鬘のことを説明するとき、二人で雨夜の品定めを思い出しながら語らっているので、源氏の口から夕顔のことも説明されたと考えるのが自然でしょうか。(行幸の巻です)
果たして源氏はどのように言いつくろって話したのか。頭中はどんな反応を見せたのか。考えてみるのも面白いですね。後のお楽しみとしておきましょうか。
「夕顔」終わりましたね。
疲れました。夕顔ってこういう女性だったのですね。
清々爺が総括する所では、
①すごい美人だった、それも男の気を惹く思わずニタッと笑みが出るような美しさだった、
②受け答えに機智・ユーモア→即ち教養があっていっしょに居て会話をするに
すごく楽しく気持ちよかった、
③会話も洒落てる、
④性格・心ばえは従順・素直そのものだった、
⑤天心爛漫で飾り繕いがなく、庇ってあげないとどうなるか分からない儚げな女性、、、。
ウヘッ~!!
気味が悪い!!
昔々、バブルの時、こんな女性を見たことがあります。
銀座で、ドアを開けただけで、一人4、5万円かかったクラブに、鎮座していました。
この後、夕顔が、どの様な運命になるのか、源氏との関係はどうなるか、
興味津津ですが、仇花(アダバナ)に終わるのが ミエミエですね。
コメントありがとうございます。お疲れさまです。でもチャンとフォローされてること偉いと思います。どうぞ付いて来てくださいね。そして何でも感じたことぶつけてください。
そうですね。高級クラブの美人ホステスですか、なるほどね。
私には中級クラブくらいまでしか経験がないのでよく分かりませんが、高級だとそのような女性もいるのでしょうか。おっしゃるようにそれでは生身に感じられず却って興ざめかもしれませんね。
でも私の夕顔像はそれとは違うのですが、、、、うまく言い表わせません。所詮は現実離れした理想像ではありますが。
(オマケ)
「そんな夕子にほれました」(昭49 増位山 作詞は三平の妻海老名香葉子)
これってまさか夕顔を意識して作られたのじゃないでしょうけどね。ピッタリです。
♪ やさしい言葉 暗い過去
みんな鏡が 知っている
ひとりぼっちの かわいい女
そんな夕子に そんな夕子に
ほれました
キャベツをきざむ 手を止めて
今日はこのまま そばにいて
いつも甘える かわいい女
そんな夕子に そんな夕子に
ほれました