p200 – 208
4.源氏、六条邸を訪れ、夕顔の宿を意識する
〈p163 お通いどころの六条のお邸では、〉
「御こころざしの所には~~~人のめできこえんもことわりなる御さまなりけり」
このわずか6行で六条御息所邸のありさま、しっくり行ってないありさまなどが語られる。気に染まないけど義理で通っているのか、それとも色香だけは絶ちがたいのか。
5.源氏、惟光の報告をうけ、関心を強める
〈p164 惟光が数日たって参上いたしました。〉
①頼もしき腹心惟光の報告。当然惟光は夕顔宿に出入りして女房にコネをつけて来たのでしょう。好色な主人に忠ならんとせば好色にならざるを得ず、、てとこでしょうか。
②「なほ言ひよれ」
しつこいと言おうか執念深いと言おうか情熱的と言おうか。
初めての下町の女性、関心は止まるところを知らないのです。
6.源氏、伊予介の訪問をうけ、空蝉を思う
〈p165 ところで、あの空蝉のように衣だけを残していった女が、〉
①まだ空蝉をあきらめきれずにいるところに夫伊予介があいさつに来る。源氏と空蝉のコトを知らない伊予介、、、この辺可哀相になあと言いたくなります。
②軒端荻のその後=夫が決まった。源氏には関心がない→そりゃあそうだろう、行きがけの駄賃と言ってしまえば身も蓋もないですが。。
上の品の女性との恋の経過はおぼろげですが、中の品とのそれはリアルで生き生きと描かれていますね。「夕顔」の巻での惟光の活躍、大好きです。主の源氏の恋の仲立ちをしながら、自分もちゃっかり好みの女房とねんごろになっていく、このひとこそ真のマメ男、もて男なのかもしれませんね。
そうですね。藤壷や六条御息所のような皇女階級の女君との経過については作者は身分柄遠慮してか筆を控えていますね。それが中の品になれば思うように筆が振るえる。だから面白い話になっているのだと思います。
惟光の活躍、面白いですね。今も秘書部長は接待場所の下見をしておいしいものを食べ接待当日も社長の横にはべってマメに振る舞い余禄にあずかる、、、、変わらないのでしょうね。
恋はマメマメしくないとできませんね。
面倒だの、ああだこうだなどと言っていては恋などできません。
確かに紫式部の筆は面白いほど快調に走っていますね。
思いが叶った恋にはすぐ飽き、手に入りがたい恋にこそ情熱を燃やせるとしたら御息所のことはもうすでに冷めつつある?
空蝉、軒端荻もそれぞれに落ち着くべき場所を得たということでしょうか。
思いが叶った恋にはすぐ飽き、手に入りがたい恋にこそ情熱を燃やせる、、、これが源氏のあやにくな性癖ということなんですが、私には理解できません。そんなの恋じゃなくてハントか狩りか、謂わばスポーツじゃないですかねぇ。
この年になってやはり恋は一途じゃなきゃあと改めて思うのですが、、、。