ウオームアップの終章にあたり、改めて源氏物語ってよくこんな昔に書かれたもんだと感心しています。平仮名はあったものの定着してまだそれほど経っていない、先行する物語はあっても完成度は高くない、言葉・用法の辞典とかもあったわけではなかろうに。
そんな中、源氏物語は日本古来の「やまとことば」と中国伝来の「漢語」を縦横に使いこなし、大長編物語を展開させているのです。どこかに書きましたが広辞苑を引くと源氏物語が一番多く引用されています。
広辞苑で例えば「さえずる」は、
③よくしゃべる→「いとよげに今すこし--れば、いふかひなしと思して」(常夏) 早口で近江の君がしゃべりまくってる場面(常夏⑦p169)
④地方の人などが聞き取りにくい言葉でしゃべる
→「そこはかとなく--るも、心の行く方は同じこと」(須磨④p92)
頭中が須磨慰問に来る場面、土地の漁師たちがしゃべってるが聞き取れない
二つとも面白い場面から引かれていてなるほどなあと思います。
漢語の「大和魂」、広辞苑によると二義あり。
①学問(漢学)上の知識に対して実生活上の知恵・才能。和魂
→「才を本としてこそ、--の世に用ひらるる方も」(少女)
(光源氏が大宮に教育論で応酬する場面 ⑥p68)
②日本民族固有の精神。勇猛で潔いのが特性とされる。
こちらは第二義なんですね
とにもかくにも源氏物語は言葉の勉強の宝庫なのです。
ウオームアップとは思えない本番さながら、充実の三カ月でしたね。
取り合えず一から六巻までが待ちどうしげに並んでいます。
これを機会に日本の言葉の原点「やまとことば」を存分に味わってみたいです。
原文は漢字を交えて書かれているので意味が解りやすく、助かりますね。
この時代にも都言葉と方言の違いがあったのは興味深いことです。
進捗予定表を拝見して予習の必要を感じています。
どうぞお手柔らかに・・・
ありがとうございます。
源氏物語の言葉は当時の京都の公家言葉であった筈ですが、今の京都弁(京ことば)とは明らかに違います。どのように繋がって行ったんでしょうか。この辺に言及した文献読んだことありません。
ようやく前走が終わりましたね。一週間に一度、清々爺のブログを開いて、2,3日分を小生のPC(のドキュメントファイル)にコピペして、時間が出来ると、電子手帳片手に読み始める、そんな習慣が出来ました。ドキュメントファイルには注釈や補足メモ、引用した説明、時には絵や図も引っ張ってきて貼ってあるので、大変なvolumeになってきましたが、容量を見ると282KB、まだまだ詰め込めます。テキストの「源氏物語」ですが、現物を見たいと、幾つか大規模書店で探しましたが、これが滅多に置いてないのです。
10月からの本番までには、何とかしなくちゃ。
でも、「NHK100分de名著」の7月号で三田村雅子さん(上智の先生居)の「源氏物語」を見つけ、(本当に、読むだけなら100分で読めます)読みました。奥が深い、なんて決まり切った事は言いませんが、源氏の構成は凄いことだけは感じます。
本番では、どういう読み方をすれば良いか、楽しみ。これは読書の醍醐味そのものですね。
PS 朗読アップの予告がありましたが、このブログで語りの音声を着けると言うなら、それはまた、素晴らしいですね。MP3で携帯に取りこんで通勤時聞けますね。
以上
コメントありがとうございます。
1.ITをよく使いこなしてますね。私もこのブログを始めてこの分野の大切さ痛感してます。上手に駆使して独自の源氏物語ワールドを作り上げてください。
2.古典セレクション、小中規模書店にはおいてありません。売れませんから。大規模書店にはあるべきでしょうけどね。通販で一気に16冊買ったらどうですか。せっかく買ったのだから読まなきゃ損だと励みにもなりますよ。
3.三田村雅子の100分de名著「紫式部 源氏物語」はおっしゃる通り名著だと思います。簡単明瞭でキーワードが散りばめられているので時々パラパラとめくってみるのに最適です。
4.朗読、どうぞ活用してください。調子がよくスッと耳に入るので眠られぬ夜にも最高かも知れません。